2022年8月末、京都にある足立病院で娘を出産しました。
私にとって、初めての妊娠、出産、入院。
痛みにかなり弱い私は、もしいつか出産することがあれば絶対に無痛分娩がいい!
そう昔から決めていました。
この記事では、京都足立病院での無痛分娩による出産体験談をレポートしています。
京都で出産を考えている方や無痛分娩に興味がある方にぜひ読んでいただきたい記事です。
前兆なしの出産予定日
朝から何の前兆もなく予定通り健診へ。この日は子宮口の開きを確認する内診がありました。
結果、子宮口は全く開いていないとのこと。
「とにかく雑巾掛けしたり歩いたりいっぱい動いてね。もしこのまま予定日を超過し続けたら、入院してバルーンを入れます。」
と言われ、恐怖で夫に八つ当たりしながら帰宅しました(笑)
早く陣痛が来るよう、その日は鴨川沿いをとにかくたくさん歩いて運動!
家ではスクワットをしたりストレッチをしてみたり・・・
ネットでバルーンについて検索しまくりのビビりまくりの1日を過ごしました。
予定日翌日、ついに破水!
ここからは、その時の様子をタイムラインでお伝えします!
5:55 破水
朝方、少し腹痛があったので、寝ぼけながらアプリで陣痛間隔の測定開始。
うとうとしていると、じょじょ〜っと生理の時の血が流れる感覚が!
もしかしてこれが噂の破水か!?とすぐに目が覚め、隣で寝ている夫に、
「破水かも!!!!」
と声をかけ飛び起きる。
トイレでピンク色の羊水を確認し、そのまま顔を洗い歯磨きをし着替える。
6:05 足立病院に電話
必ず本人から電話をするようにと事前に言われていたので、自分で電話をし、状況を説明。
電話口のおそらく助産師さんから、入院の準備をして病院に来るよう言われる。
一応飲み物とおにぎりなどの軽食を買ってきてねとのこと。
6:10 タクシー会社に電話
あらかじめ数ヶ月前に、都タクシーの「こうのとりコース」というものを予約していた。
すでに病院名や住所を伝えてあったので対応はスムーズ。
タクシーを待つ間、鏡の前で二人で記念撮影。
母に電話をし、これから病院に向かうと伝える。
6:20 タクシー到着
運転手さんに、朝の陣痛は初めてと言われる。やはり深夜の対応が多いらしい。
家から持ってきたタオルをお尻の下に敷いて出発。
運転手さんはかなり丁寧に対応してくれ、車も揺れず快適だった。
夫はこんなときに、
「今日生まれたら誕生日は『やずや』(8/28)だね!」
と言っていた。
仲の良い友達には、『ハニワ』の日だね!と言われた。『葉っぱの日』と言う声もあった(笑)
初めてだらけの入院生活
6:30 病院到着
全国的にコロナ感染者増加のため、8月から足立病院では立ち会いと面会禁止のルールが再度厳しくなってしまった。
そのため、退院まで夫には会えない。
「頑張ってね!」
という言葉とともに見送られ、少し泣きそうになりながらも、
エレベーターに乗り込み気持ちを入れ替える。
スーツケースとリュックを持って2階のフロアへ。
助産師さんに挨拶をし、リカバリールームに案内される。
すぐに、リトマス試験紙のようなもので破水かどうかのチェックをされる。
小さい紙の色が変わり、正式に破水認定!
その後内診、子宮口はまだ1cmしか開いていないと言われテンションが若干下がる。
ただ、破水が確定したことで、陣痛が引いてしまっても家に帰される可能性が0になりホッとした。
その後NSTとコロナ抗原検査を受ける。この時点で陣痛は5,6分間隔とのこと。
8:30 朝食
夫がコンビニで買ってきてくれた差し入れを助産師さんから受け取っていたが、
病院で朝食を出してもらえることに。
初めての入院なので、これが私にとって記念すべき初めての病院食。
完食!
その後、担当の助産師さんが挨拶にきてくれた。
私のお腹に両手を当て、赤ちゃんの名前を呼んで、
「〇〇さん、頑張りましょうね〜!」
と言ってくれたのが嬉しかった。
その後この助産師さんとの会話により、妊娠中赤ちゃんの手だと思って触っていたぽこっとしたものが、実は子宮筋腫だったということが判明。
助産師さんに、「もーしっかりして!」と笑われる(笑)
12:00 昼食
陣痛は8分間隔。まだまだ我慢できる痛み。
私が昼食を食べていると、隣のベッドに入る人の荷物が運ばれてくる。
その荷物のすぐ側に、謎の白と赤の小さな物体が置かれているのに気が付く。
後々わかるが、なんとへその緒だった!
14:00 シャワー
陣痛が引いてしまったので、一旦シャワーを浴びてスッキリ。
その後、人生初の点滴をされる。感染予防の点滴とのこと。
子供の頃から注射系が大の苦手だった私も、コロナのワクチンや妊娠中の採血のおかげで慣れることができた。いいのか悪いのか・・・
カーテンで仕切られた隣のベッドに、ついさっき出産を終えた方が入る。
17:30 初めてのナースコール
突然今までで一番の激痛が来る。
隣に人が寝ているので、声を出さないよう必死で耐える。
が、涙が出るほど辛かったので人生初のナースコールをする。
新しい担当の助産師さんが来て、腰をさすってくれる。NST。
18:00 夕飯
陣痛の合間に急いで食べるが、痛みが来るたびに食べる気がなくなり結局半分以上残す。
19:30 内診
子宮口はまだ1cm。LINEを打つ手が震え、家族や友達に返信しづらくなる。
足も震え始め、私はなぜこんなところにいるのかという気持ちに襲われる。
21:30 消灯
隣のベッドの人に迷惑にならないよう必死に陣痛に耐える。
ひたすら長く細く吐く呼吸を意識して、少しでも楽な体勢を見つけようと苦戦する。
ー
ここから朝までがとても長く辛い時間だった・・・
これまでの人生で経験したことのない痛みが次から次へと襲ってくる。
どうにか痛みを逃すため、いろんな体勢を試す。
私調べによると、仰向けで寝ている状態での痛みが一番強く感じるように思える。
次の陣痛までの数分間にトイレに行ったり、夫へLINEをしたりして時間が過ぎ去るのを待つ。
トイレから部屋に戻る途中で陣痛が来ると、壁に手をついて痛みに耐える。
それに気づいた助産師さんが腰をさすってくれたり声をかけてくれるのがとても心強かった。
待ちに待った無痛分娩の始まり
6:00 再度内診
様子を見に来た助産師さんに、とにかく痛みが強くもう限界だということを必死で訴える。
分娩室に移動、子宮口5cmのため助産師さんが麻酔科の先生を呼んでくれる。
7:00 無痛分娩の麻酔
陣痛間隔的には少し早かったが、麻酔の許可が出る。
背中にちくっと痛みがあったが陣痛の痛みに比べれば大したことない。
麻酔が効くまであと3回くらい陣痛の痛みがあるよと言われ、心が折れかかるがなんとか耐える。
そして麻酔が効き始め、家族や友達に電話をかける心の余裕が出始める。
赤ちゃんの様子が・・・
しばらくすると、赤ちゃんの心拍が確認しづらくなり分娩室がざわつき始める。
先生たちが何度も確認をしているが、はっきりとしない雑音が聞こえるのみ。
先生の焦った顔を下から見ている私は、不安ながらもなぜか落ち着いている。
結局、赤ちゃんの位置が下がってきたため、心拍を確認する位置がずれたことが原因とわかる。
みんなでほっとする。
よかった!
9:15 子宮口全開!
ついに子宮口が全開に!いきむ練習をしましょうと言われる。
麻酔のおかげで痛みはほぼ感じないが、陣痛が来ているのはわかるのが不思議。
助産師さん曰く、赤ちゃんが出てこようと中からお尻を押している感覚は麻酔では消えないとのこと。
痛いというより苦しい感じがするが、耐えられる苦しさ。
前日の担当助産師さんが様子を見に来てくれ、ここまでよく頑張ったねと声をかけてくれる。
泣きそうになりながら昨日はありがとうございましたと感謝を伝える。
9:50 促進剤を入れる
陣痛が弱まってきたため、促進剤を入れることについての説明を受け、署名をする。
しばらくすると、陣痛の間隔が短くなり、陣痛が強くなったのがわかる。
麻酔を追加してもらう。
10:55 帝王切開の危機!?
なかなかお産が進まず、このままだと帝王切開になるかもしれないので旦那さんに電話してくださいと言われる。
分娩室に入ってきた男の先生から、夫に帝王切開についての説明がされる。(男の先生!?女医さんじゃないのか…)
その後、帝王切開の危機がなくなった?のか、一度先生たちが部屋から出る。
助産師さん数名といきむ練習を続ける。助産師さんたちは、下から産めると信じてくれている様子。
先ほどまでとは違ういきみ方を教えてもらう。
陣痛が来たタイミングで、
一度息を吸って吐き、次に息を吸って止めていきむ、そして息を吐ききったらすぐにもう一度息を吸っていきむ。
途中姿勢を変えたりしながら続ける。これにより一気にお産が進む。
赤ちゃんの頭が・・・ついに出産!
分娩室に人が増え始め、助産師さんが手術着を着始める。
「赤ちゃんの頭出てきてますよ〜!」
と助産師さん。ひたすらいきむ。
いきみと同時に左横にいる女の先生が私のお腹をぐーーっと強く押す。
何度か繰り返し、ついに!
「赤ちゃん出ますよ〜!」という(テレビでよく見るやつ!)助産師さんの声のあと、
12:31 2,620gの女の子を無事出産!
元気な産声が聞こえる。臍の緒を切ってもらい、
「赤ちゃん行きますね〜。おめでとうございます!」
という声とともに、私の胸元に連れてこられた生まれたての娘と初対面!
元気よく泣く我が子に、
「頑張った頑張った!」
と声をかける私。
娘の体が冷える前に、助産師さんは手際よく次の作業へ。
私はそのまま、胎盤を出してもらい、会陰切開された傷を縫合してもらう。
縫合にはなんと約1時間。その間家族や友達に電話で出産報告。
破水から約30時間。
長かった私の初出産が終わりを迎えた。
コメント